top of page

(実施例7)中期計画の業績評価(化学大手 事業部門)
 

① 狙い

  • 中期計画(原案)の策定:本社、各部門の中期計画案を整理し、相互の相関と事業目標との関連が明確な中期計画原案を作ること。

  • 高収益企業への変革: 中期計画期間に営業利益目標を達成するため、新規受注と既存顧客事業を強化するビジネスモデルの構築を行う 。

  • 相乗効果の最大化:部門別に個別最適で終わらせず、全体最適の視点から相乗効果を最大化させることを目的とする。

  • 実行に耐える管理計画の骨格作成:施策の前提条件・付帯条件を明確にし、検証可能なプロジェクト管理計画につなげる。

② 課題

1)外部環境・市場前提の課題(市場縮小と変化追随)

外部環境の変化への対応遅れ:持家住宅市場の縮小、ライフスタイル多様化、少子高齢化などの変化に追随できていない

市場理解の分断:事業単位ごとに市場の捉え方が異なり、機会探索の視野が狭くなりやすい

 

(2)戦略枠組みの課題(提供価値の不明確さと手段不足)

戦略(提供価値枠組み)の不明確さ:最上位の経営目標を達成するための提供価値の枠組みが曖昧で、何で勝つかが定義しきれていない

能力と手段の不足:提供価値を実現するための組織能力と具体的手段が不足し、戦略が実装に落ちにくい

 

(3)組織横断・全体最適の課題(連携不足と設計不在)

組織間の連携不足:各事業がバラバラに市場を捉え、拡張性のあるマーケティングができず、機会を他社に奪われやすい

部門別施策の限界:部門ごとに効果は出ても、相乗効果が出ず、全体として効果が限定的になりやすい(効果領域の重複も起こる)

全体設計の担い手不在:全体目標、役割、経営リソース配分を誰が考えるかが曖昧で、全体最適の設計が回らない

 

(4)運営・生産性の課題(固定費増と営業効率低下)

社内効率の低下:従業員の高齢化による固定費増大が進み、コスト構造の硬直化が起こる

営業効率の低下:営業活動の効率が落ち、同じ投入に対して成果が出にくくなっている

市場顧客把握と企画立案機能の欠落:市場状況と営業課題の把握、それを踏まえた企画立案の組織機能が弱く、打ち手が細くなりやすい

③ 実施内容

(1)現状施策(AS IS)の可視化・診断

SCN(戦略構成ネットワーク)分析:現状(AS IS)の施策をヒアリングに基づき可視化し、経営目標に対する不足点、重複点、実行上の課題を診断する

 

(2)あるべき戦略(TO BE)枠組みの再設計

TO BE(あるべき姿)の策定:診断結果に基づき、経営目標を達成するために必要な戦略(提供価値の枠組み)と施策の構成を再定義する

 

(3)重点テーマの設定と推進設計(分科会で内容策定)

  • 重点プロジェクトテーマの設定:主要な課題領域を5つに整理し、分科会形式での推進(検討体制・論点・成果物の置き方)を設計する

  • 集客力の強化:受注効率の向上など、入口(案件獲得)の改善テーマを設定する

  • 組織的営業力の強化:マネジメントのナレッジ化など、営業を属人化から外すテーマを設定する

  • 商品開発力の強化:コンセプトハウスによる一貫開発など、商品化プロセスの強化テーマを設定する

  • 組織横断プロジェクト管理:固定費・比例費の可視化など、横串での管理・統制テーマを設定する

  • ストック事業の強化:住替えプロジェクトなど、継続収益を伸ばすテーマを設定する

 

④ 効果

  • 全体整合と中計品質:経営目標と施策のつながりを整理し、整合性・網羅性ある中計原案と説明ストーリーを持てた

  • 横断連携でVP向上:顧客情報共有・売り方差別化・ナレッジ活用で提供価値を上げ、全社効果を最大化できた

  • 過不足と成立条件の明確化:施策の重複・不足・前提・課題を見える化し、追加施策・連携施策と優先順位を絞れた

  • 収益性と営業生産性:付帯業務削減・見積売上管理の効率化で経費低減、成約率(KPI)改善につなげた

  • 実行管理と運用設計:KGI・KPI、会議体・レビュー、体制区分、スケジュールまで落として回る形にできた

 

 

本プログラムの戦略的ケイパビリティネットワーク(SCN)分析を用いて、現状施策の診断から経営目標達成に向けた重点テーマ(プロジェクト)の設定、およびその実行管理(KPI)までを一貫して設計した、具体的かつ網羅的な実施成果を提示しました。

bottom of page